「査定額」と「売れる金額」は違う？！

不動産の売却を決めたらまず「査定」をします。複数社に査定依頼する売主様も多いことと思いますが、次のような査定結果が出た場合、どの不動産会社を選びますか？

『査定額が高いC社にお願いしたい！』
……という方も少なくないと思いますが、実は「査定額」と「実際に売れる金額」が同じとは限りません。

そもそも査定額とは？

査定額とは、不動産会社が3ヶ月ほどで売れると推測する金額です。各社ともに、過去の成約事例や類似物件の売り出し価格、物件の条件などを基に査定額を算出しますが、参考にする事例や条件の評価によって算出される金額は異なります。

ここで大切なのは、査定額はあくまで“推測値”にすぎないということ。実際に売れる金額ではないということを認識しておきましょう。

高額査定で“釣る”？！

中には「高預かり」しようとする不動産会社もあるので注意が必要です。

高預かりとは、査定時に、相場から逸脱した高額な査定額を提示して自社を選んでもらおうとする不動産会社の悪質な行為。冒頭のように、1社のみ著しく高額な査定額を出してきた場合は、査定根拠や販売戦略に納得できるかしっかり見定めることが大切です。

査定額の「高さ」ではなく、成約データなどを明示して査定の根拠を示してくれたか？しっかり物件調査しているか？近隣事例に精通しているか？を見定めることが大切！

不動産を高額で売り出す「リスク」

相場からかけ離れた金額で売り出すことで、逆に相場を下回る金額でしか売れない可能性があります。また、販売期間が長期化する恐れもあります。不動産は、売り出し開始当初が最も注目度が高いものです。この時期に買い手の興味を掴むことこそが、その後の売却活動の成否を分けるといっても過言ではありません。

とくに最近の買い手は、SUUMOやHOME’S、at homeなどのポータルサイトで不動産情報を逐一チェックしています。高額すぎる物件は不信感を与えることにもなるため、相場を無視した価格設定はおすすめしません。